マリーナベイ・サンズ
海沿いの摩天楼が抱える課題
ケルン、ドイツ
Peter Böhm及びBurchard Architekten
[施工会社による本件紹介ページ]
1999年
ドイツ第四の都市ケルンの市役所新庁舎として、17階建てのオフィスビル2棟とドイツ最大の屋内競技場ケルン・アリーナや商業施設、保育施設、大型地下駐車場及び地下鉄駅からなる複合施設が建築された。
街のシンボルカラーである赤を貴重とした建物の実現には、力強い、街のイメージにあった赤色の選定と、紫外線により退色しない、建築当初の姿の超長期での維持が大きな課題であった。天然鉱物に由来する顔料を使用し、無機素材である水ガラスを閉じ込めたシリケート塗料は、紫外線により徐々に分解される有機素材を使用しておらず、その美しい色が数十年に渡って維持される為、この建物に最適として選択された。
特に市庁舎の一般窓口エリアである地上階と吹き抜けホールを支える多くのコンクリート柱は、希釈されたコンクレタールで、赤でありつつも来庁者の目に美しく優しく、それでいて特徴的なムラのある赤色に染められている。
掲載写真はいずれも建築後10年程度経過したもの。