CHROMA
韓国に降り立つ人々を出迎える「太陽」
マリーナベイ、シンガポール
2010年
シンガポールのビジネス・エンターテイメント地区中心部に位置する「マリーナベイ・サンズ」は、2560室もの客室を抱えた五つ星ホテルを中心に、カジノ、ショッピングモール、アリーナ、劇場、博物館などを有する総合リゾート施設であり、特にひときわ巨大なホテルタワーは、シンガポールのランドマークとして非常に有名である。
三棟のホテルタワーの頂にある、さながら銀色のロケットのような流線形の建物は、屋上が空中庭園になっている。庭園といっても広さは9,941平方メートル、ジャンボジェット機がゆうに4機止まれる広大なものだ。
海沿いにそびえ建つこのランドマークには、シドニーのオペラハウスと同じように、常時吹き付ける潮風による建物の汚れが懸念された。しかも、高層ゆえにメンテナンスを頻繁に行えないという難点も抱えていた。
そこで塩害に強く、耐汚染性も高いカイムのシリケート塗料が、ホテルタワーの外壁塗装として採用された。ロイヤランは特に、熱帯・亜熱帯などの高温多湿の地域に適した製品である。
57階層の摩天楼は、塗装後10年近く経った現在も、空に映えるグレーの外観を維持している。