武蔵野学芸専門学校2号館
白い粗面のコンクリートファサードにより大理石を削り出したような彫刻的な佇まいの学び舎
世界各所
ザハ・ハディド
Zaha Hadid Architects、イギリス
曲線の女王と呼ばれた建築家ザハ・ハディド氏。
建築物の多くにコンクリートを用いた彼女が、コンクリートの「コンクリートらしさ」を守り、素地の表情を出すための手段としてしばしば活用したのが、コンクレタールをはじめとするカイムのシリケート塗料だった。
コンクリートは本来、特定の色を狙って出すのは困難な素材であり、打設時の状況によってムラが出るため、色を均一にすることはほぼ不可能である。しかしハディド氏の建物はコンクレタールを用いることで、均一かつ個性ある色のコンクリートを実現しており、それは観る人に強烈なインパクトを与える現実離れした造形には不可欠な要素だった。またシリケート塗料の特性である長寿命も、そのユニークな外観の長期に渡っての維持、公共建築物としての使命であるメンテナンス費用の低減に大いに貢献している。
本ページ記載の施工事例:
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2016年、Keimfarben社は長年のザハ・ハディド・アーキテクツとの協力関係を記念して、作品集のパンフレットを作成していたが、そのさなかにハディド氏の突然の訃報が届いた。このため、作品集はのちに追悼本として刊行され、HPからのダウンロードが可能となっている。