木目調のコンクリート壁を見かけたことはないでしょうか。コンクリートを成形する型枠に杉板を用いることで木目が表面に浮き出る、「杉板本実(ほんざね)型枠コンクリート工法」という特殊な方法で施工されたものです。「杉板浮造り」、または単に「浮造り」などと呼ばれることもあります。
しかし現場打ちのコンクリートには、ジャンカや気泡といった不完全な箇所の補修が必須です。特に浮造りコンクリートの場合は、通常モルタルで補修した下地に木目を彫り、上から更に塗装して周囲と違和感無い木目に仕上げますが、これが非常に手間のかかる作業です。周辺と同じ色に塗りつぶした後、コンクリートがもつムラやシミといった自然の風合いを何層にも色を重ねて再現するのですが、せっかくつけた木目の凹凸が塗膜で埋まり、浮造りの魅力が損なわれるという悩みもありました。
カイム・コンクレタールは、この全ての問題点をクリアしています。塗膜を形成せず素地を着色するため、コンクリートの質感を塗り潰すことがありませんし、素地本来の風合いを残した半透明仕上げが可能なので、従来の塗料に比べて工数も大幅に減ります。
実は画像の浮造り壁も、コンクレタールで補修されたものです。どこが補修箇所かがわかるでしょうか?
おそらく補修されていることがわからないくらい、見事にカバーされていると思います。こちらの補修を実際に行った職人さんにも、コンクレタールはとても使い勝手が良く、施主様にも大変満足いただいたと高評価をいただきました。
塗料と言うからにはまず真っ先に浮かぶのは「塗装」の用途ですが、コンクレタールは既存のコンクリートへの補修用としても、幅広い可能性を持っています。こんなことに使ってみたい、こんなことに使えるのではないか、というアイディアがもしありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
追記(2021/10/12):浮造りの外壁を丸ごとコンクレタールで調色した事例を公開しました